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第11回 「北朝鮮籍」は存在しない
情報紙『選択』8月号に「北朝鮮籍」の記述
 情報紙『選択』8月号の<<政治○情報カプセル>の短信に、<菅首相の違法献金疑惑に新事実 献金元は元北朝鮮のスパイか>の小見出しの下<(献金した)K氏の正体は、北朝鮮の政治工作員だ。当初、北朝鮮籍だったのを、後日韓国籍に変えている。>との記事がある。「北朝鮮籍」なるものは存在しないし、同様の記述や発言に対し、過去在日のコリアン人権団体は、厳しい抗議をしている。

『差別語・不快語』の、<「北朝鮮籍」の誤り>(184P)に、次のように書いてある。
<加えて、注意すべきは、現在、日本にいる在日朝鮮人で、朝鮮籍といわれている人たちは朝鮮民主主義人民共和国の国籍をもっていると、誤解されていることです。朝鮮籍とは朝鮮民主主義人民共和国の国籍をしめすものではなく、日本政府が朝鮮半島の出身者であることをしめす用語としてもちいているものです。

 1945年8月、日本の敗戦によって、約200万人の在日朝鮮人が解放されることになりましたが、そのうち、約60万人は本国に帰国できませんでした。日本に残った在日朝鮮人たちに対する最初の外国人登録が、1947年に実施されます。そのとき在日朝鮮人の国籍欄はすべて「朝鮮」となっていました。ただし、これは、1947年当時、朝鮮半島は米ソの占領下に置かれていて国家がなかったことによる措置で、この「朝鮮籍」とは、朝鮮の国籍を意味するのではなく、在日朝鮮人の出身地域名として、「朝鮮」という名を便宜上の「国籍」とみなすという記号です。

 1948年、朝鮮半島が38度線で分断されるなかで、大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国という2つの国家ができ、日本は1965年に韓国と国交を結んで、韓国籍については永住資格を認めました。そのため、朝鮮籍から、韓国籍に切り替える人が増加し、いまでは、在日朝鮮人の約8割以上が韓国籍です。つまり、大韓民国(韓国)に国籍の変更を申請すれば、「朝鮮」から「韓国」に換えることができたので、朝鮮籍である人は、「韓国籍を取得しなかった人」ということになります。朝鮮民主主義人民共和国とは国交がない現在、「朝鮮」は外国人登録上の「記号」であり、共和国(北朝鮮)をさす国籍ではありません。

 このように、日本の法制度上においては、「朝鮮」という地域名を便宜上の「国籍」とみなしている記号と「韓国」籍の2つが並存していますが、「北朝鮮籍」という国籍は存在しません。>

 過去、講談社の月刊誌『現代』を始め、多くのマスコミが抗議を受け、謝罪し、訂正している。

『選択』編集部は、自主的に次号でお詫びと訂正をすべき。
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