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第149回 安倍政権中枢のネトウヨ大臣
■レイシストと連携する閣僚たち
 朝日新聞(101日付)が社説で「差別と政権―疑念晴らすのはあなた」と題して、山谷えり子国家公安委員長とレイシスト在特会との関係を質している。
 在特会のヘイトスピーチをふくむ、排外主義的言説やありもしない「在日特権」などについて記者から質問されたときにも、在特会のホームページから文言を引用し、答えるという信じられないような対応を平然と行っている。
 

国家公安委員会は警察の最高管理機関である。その長と、在日韓国・朝鮮人を「殺せ」と街頭で叫ぶ在特会との関係が疑われること自体、恥ずべきことだ。にもかかわらず、民族差別は許さないという強い意思を示さず、一般論として「(ヘイトスピーチ)は誠によくない、憂慮に堪えない」と述べただけでは到底、疑念を晴らすことはできない。
それどころか、彼らの行動を黙認しているのではないかとの疑いすら招きかねないだろう。(『朝日新聞』2014101日)

 
 このように朝日新聞社説は鋭く指摘しているが、もはや確信犯といっていい。ほかにも、同様の関係を追求されている高市早苗総務大臣や自民党の稲田朋美政調会長など、ナチのハーケンクロイツ(鉤十字)を掲げヘイトデモの蛮行をくり返している在特会との関係が公然化している。
 
■国連勧告を無視するヘイトスピーチ・プロジェクトチーム
 一方で、自民党は安倍首相の意を受け、「ヘイトスピーチ対策等に関する検討プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げている。
 8月初旬、訪韓した舛添都知事が朴大統領との会談で約束したヘイトスピーチの法的規制を安倍首相に進言したことによって、821日に急遽設置されたのだが、高市早苗政調会長(当時)が主導し、座長が平沢勝栄であるところからも、期待できるしろものではなかった。
 828日に初会合が開かれたが、そこで高市早苗政調会長が反原発市民団体などの国会周辺で行われている大音量の街宣やデモに対する法規制も検討すると発言したことからもわかるように「ヘイトスピーチ」の言葉の意味をまったく理解していない。
 というより、意識的に曲解しているといったほうが正解だろう。(社会的批判が殺到し、その後高市は発言を撤回している)
 しかし事はこれだけではすまなかった。その同じ828日に開かれた初会合で、在特会などのレイシストの集会で講演したこともある。山田賢司衆議院議員が、あろうことか先の国連人権差別撤廃委員会の日本審査の内容を、ことごとく否定し、国連に悪罵を投げかけ、「国連にご注進している団体は、どんな団体かネットで調べれば出てくる。ほとんどが、朝鮮総連等の朝鮮系の団体が言っている」(2014.08.28 自民党ヘイトスピーチ対策PT
そして極めつけは、国連に「チンコロ」する団体という品格に欠ける言葉で、人権NGOなどの団体を誹謗中傷した。それを臆面もなくユーチューブにアップしているのである。
 今回のテーマで言いたいのは、地方自治体にまれにいるレイシストを支持している地方議員ではなく、国会議員で、しかも政権与党の役員や政権中枢の大臣(しかも警察行政を司る国家公安委員長)などからも、公然と在特会などのレイシストと連携する動きが出てきていることだ。
 たががはずれてきているというほかないが、極言すれば、安倍首相のおもわくと行動を各級議員そして大臣が目的意識的に代替しているのである。
 座視している場合ではない。
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