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第172回 品性下劣な誹謗中傷を撃退する
 今回は、直接、差別表現問題とは関係ないが、筆者に対して意図的になされている品性下劣な誹謗中傷に対し、反撃かつ撃退するため、発覚している内の代表的な例をとりあげ、筆誅を加えることにする。
 
 
○ブログでの悪質な書き込みへの「抗議と申し入れ」
 
まずは、代表的事例である「狭山事件を考える池田市民の会」ブログ「闇と光」宛に、内容証明書付きで送致した「抗議と申し入れ」を読んでいただきたい。
 
  
部落解放同盟大阪府連合会池田支部気付
「狭山事件を考える池田市民の会」宛
2015年11月5日

抗議と申し入れ

                                                                            

狭山事件を考える池田市民の会ブログ「闇と光」上で、hageguma(池田市民の会/池田市民共闘/池田支部)と称する人物による<小林は解放出版社の資金を愛人を使い自身のにんげん出版に横流し横領したため除名処分となっているのだ>(11月2日付)
との書き込みがなされている。(これについては、この悪質な書き込みを見た方からの通報で私の知るところとなった>
これは、他のブログが、拙著『部落解放同盟「糾弾」史』(ちくま新書)を取り上げ「部落解放運動の“変質”を問う」と題して批評した記事(10月28日付)に対し、ブログ「闇と光」上で著者小林について中傷したものである。
<…今頃よんだ小林健治の『部落解放同盟「糾弾」史』を俎上に載せているが、とんだお門違いも甚だしい。小林は解放出版社の資金を愛人を使い自身のにんげん出版に横流し横領したため除名処分となっているのだ。……>

 
上記の書き込みについて、
(1)「解放出版社の資金を愛人を使い自身のにんげん出版に横流し横領した」は事実無根である。如何なる根拠にもとづいてそのような虚偽をのべるのか。
2015年9月4日の中央組織規律委員会において、小林が提出した異議申立書には、解放出版社の不正経理の使途及び昨年10月の不正経理を行った職員に対する事情聴取(この聴取自体も検面調書に限りなく近い)の中にさえ、そのようなことはのべられていない。
「狭山事件を考える池田市民の会」は、予断と偏見にもとづいて捏造された部落差別冤罪事件への異議申し立てを主旨とするものではないのか。であるならば、憶測やデマを意図的に流すことによって、本人の名誉を毀損するような行為は厳につつしまなければならない。
 どのような根拠にもとづいて、小林が「解放出版社の資金を愛人を使い自身のにんげん出版に横流し横領した」と記述しているのか。明確に返答いただきたい。
 
(2)書き込みの「除名処分となっているのだ」も事実ではない。先にのべたように9月4日の中央組織規律委員会における事情聴取において、小林健治本人は、異議申立書を提出、反論し、上記1について、それが虚偽であることを証明している。その結果、「除名処分」はなされていない。それが事実である。にもかかわらず、虚偽を垂れ流しているのはなぜか。明確に返答いただきたい。
 
また上記の書き込みは、小林健治の著書『部落解放同盟「糾弾」史』について、同書の具体的内容については何ら言及せずに、著者に関する虚偽の情報を垂れ流して、著作と著者を貶めるものである。
このような悪意ある書き込みを掲載し、小林本人の名誉を傷つけたことについて、記述者hageguma及び同記述を掲載した「狭山事件を考える市民の会」ブログ「闇と光」に対し、強く抗議するとともに、削除、訂正と謝罪を申し入れる。しかるべき措置をとることも視野に入れるものである。
 
にんげん出版 小林健治
 
 
○中央執行委員会による除名処分の「発議」
 
ところで、このブログに書かれている「除名処分」については、部落解放同盟中央本部機関紙『解放新聞』(2015年7月6日号)が、6月19日に開かれた中央執行委員会で“除名処分の発議”が決められたことを、以下のように記事にしている。
 
組織規律に関する課題では、解放出版社調査委員会報告を受け、同盟規約第31条と中央組織規律委員会規程第11条にもとづいて小林健治(東京都連品川支部員)を除名処分にするよう中央執行委員会として発議することを決めた。
発議理由は、小林健治が解放出版社東京営業所の不正経理をしてきたA職員と共謀し、解放出版社からの多額の横領金をみずからが代表取締役である蠅砲鵑欧鷭佝任留娠跳佝颪砲△討襪箸箸發法解放出版社東京営業所で雇用していたアルバイト職員をにんげん出版での業務に従事させるなど、不正経理の問題と深くかかわってきたことが、部落解放運動への背信行為であり、同時に社会的信頼を失墜させるものであるとした。なお、小林はこれらの事実、およびみずからが飲食した代金やタクシー代などを共謀したA職員に請求していたことをふくめて、昨年10月に実施された解放出版社調査委員会による事情聴取のさいに認めている。
 
 
○結局、承認されなかった「除名発議」


この中央執行委員会の「発議」決定にもとづいて、9月4日に東京・入船にある部落解放同盟中央本部において、独立した権限を有する中央組織規律委員会が開かれ、「出席要請文」を受け取った私は、出席した。
 
そこで私は、<「中央執行委員会の発議による除名処分申請について」に対する異議申し立て書>を提出し、中央組織規律委員の面々と論議し、質問を受け、一時間にわたって、「発議」内容が事実無根であり、意図的な企みが背後にあることを明らかにし、私の除名処分要求が不当であることを述べた。
 
結論は、中央規律委員のメンバーが全く知らない(中央執行委員会から知らされていない!)事柄も多く、事実誤認も多くあり、もう一度(中央執行委員会メンバーからは一度も事情聴取を受けていない)、私と中央執行委員会の担当メンバーとで話し合いをした上で、再度、中央規律委員会で審理することになっているのであり、「除名発議」は承認されていない。
 
さらに、中央執行委員会の一部の幹部が、情報を操作し、弁護士間のやり取りや、解放出版社調査委員会の事情聴取の内容や供述調書などについて、全面公開しないことに対し、情報公開、つまり「全証拠」を開示するよう、規律委員会で求めている。
現段階では、中央組織規律委員会委員も、中央執行委員も、作為的に仕組まれたでっち上げ事件の筋立てしか知らされておらず、正確な判断を下すことができていない。

 
○「除名処分申請について」に対する異議申し立て書
 
 私の「提出文書」の目次を以下に記しておこう。
 
 提出文書 目次
1.「中央執行委員会の発議による除名処分申請について」に対する異議申し立て書
2.資 料
_鯤出版社のある不祥事(過去の事例)
⊇佝如人権差別問題懇談会 加盟会社社長宛に出された文書
出版・人権差別問題懇談会幹事会から解放出版社社長宛に出された文書
ど落解放同盟中央執行委員長・組坂繁之名で出された文書
ソ佝如人権差別問題懇談会 活動の軌跡
γ羆規律委員会宛のA職員の文書
 
 
○9月4日 中央組織規律委員会、その後
 
その後、『解放新聞』はこの問題に、2015年10月12日号の「第2回拡大中央委員会」についての記事の中で、以下のように小さく触れている。
 
報告事項では、西島書記長が4月の第一回拡大中央委(2715号既報)以降のとりくみを報告。第3回中執で決定した除名処分申請の発議(2721号既報、小林健治(東京都連品川支部))なども報告し、承認した。(解放新聞10月12日号)
 
と、記載されている。
故意か、意図的なのかわからないが、そこには9月4日に開かれた中央組織規律委員会の内容どころか、組織規律委員会が開かれた事実すら記載されていない。

 先の「提出文書」の中で、私が【追記】として『解放新聞』中央本部版がエセ同和トンデモ本=なべおさみの『やくざと芸能』を好意的に書評したことの責任を追及していることに触れられたくないのかも?と思う。

 ○エセ同和トンデモ本だと誰でもわかる、なべおさみ『やくざと芸能』について
 
以下が、9月4日に私が出した「提出文書」における【追記】である。

 
【追記】
 〈部落解放運動の取り組みに対して誹謗中傷を繰り返している〉 について

「誹謗中傷」の中味について、具体的に書かれていないので推測するしかないが、たぶん6月に筑摩書房より刊行した『部落解放同盟「糾弾」史―メディアと差別表現』(ちくま新書)のことを指しているのだと思う。
 しかし、そのどこが“誹謗中傷”(根拠のない悪口を言って相手を傷つけること[広辞苑])なのか、説明してもらいたい。
“日の丸・君が代”問題なのか、野中広務さんに対する麻生太郎現副総理兼財務大臣の“差別発言”を中央本部が糾弾しなかったことなのか。
本の中には記していないが、なべおさみが書いたトンデモ本『やくざと芸能』の書評が解放新聞中央本部版(2014年6月23日号)に載ったことを批判していることなのか、判然としない。
なべおさみの『やくざと芸能』については、このトンデモ本を騙されて書評した商業週刊誌ならまだしも、部落解放同盟中央本部の機関紙、『解放新聞』が、好意的に書評したことは紛れもない事実だ。しかも、このことは解放同盟中央本部が、なべおさみの、部落問題に関するエセ同和的出版・講演活動に、お墨付きを与えたということになる。とにかく、「誹謗中傷」の内容を、具体的に明示すべきである。
解放同盟中央機関紙上で、未だお詫びと訂正の記事を目にしていないので、誰が書評を依頼し、掲載することを決めたのか、責任の所在も併せて、明らかにすべきだろう。
 
 
話を戻そう。
初めに書いたように、「品性下劣な誹謗中傷」に対しては、社会的規範に即して、きちんと対処していくが、個人的には私なりの流儀でケジメをつけることも通告しておく。
 
最近、明らかになったことだが、部落解放同盟中央本部委員長の組坂が、某マスコミ関係者の役員に会いに行き、私への「品性下劣な誹謗中傷」を行っていることを確認している。しようもないことを聞かされ、時間を無駄にされ、相手が辟易しているにもかかわらず、延々としゃべり続ける委員長・組坂は、解放同盟中央本部の品位と権威を失墜させている。
 
さて、この中央執行委員会の「除名発議」と、中央組織規律委員会に提出した文書の公開と、『解放新聞』中央本部版の追及は、これからも引き続き行っていく。さらに、拙著『部落解放同盟「糾弾」史』(ちくま新書)にも書いているが、委員長・組坂の小心な狭量さに隠された、日和見的根性と組織的裏切り行為の数々を、随時、暴露していきたい。
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